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< 食材は語る >

 

著者 松本 栄文 日本料理「花冠」総料理長。

 

< おいしさは ここにあり>

 

著者 永田 照喜治 永田農法創始者。

 

 

以下、書籍本文を転記。

 

< 食材は語る >

 

光、風、水の方程式から育まれる

 

中野さんから手渡された数個のトマト。持っているだけでヘタの周辺からなんとも

 

言えない良い香りがただよう。トマトが自己主張しているようだ。水や肥料を最小

 

限に抑える永田農法によって力強く育ったトマトは甘いだけではなく、野生味ある

 

味わいだ。水っぽさがなく、しっかりとした果肉に旨味が詰まっている。

 

中野さんのトマトの苗は、乾いた土の上で乾燥に耐えながらしっかりと細かい根を

 

張っている。背丈は低く、葉は乾燥によって丸まってしまっている。

 

「ぎりぎりまで水をやらないので、少ない水を取り込もうとトマトはがんばるんで

 

す。浅いところに細かい根を広くはって、葉や茎には産毛をたくさんつける。生き

 

る力の強いたくましい苗です」(中野氏、以下同)。このたくましい苗を作るため

 

に、すこしずつ乾燥した環境に慣らせていく。苗を移植してから、徐々に水やりを

 

減らしていくことで、しおれる感覚を覚えさせるのだと言う。

 

「かわいそうだけど。小さい苗のころの鍛え方でトマトの味が変わるんです。トマ

 

トのがんばりが味になる」と言う中野氏は、アスリートを育てる監督のようだ。も

 

うこのあたりが限界というタイミングを見極め、少量の水を与える。

 

「この水やりのタイミングと量が難しい。トマトの様子がこうなったら、これだけ

 

やればいいというようには決められない。天気や、風や温度、トマトの表情を見て

 

決めます。このへんは職人技なのかなあ。」

 

中野氏は収量よりも味を重視したトマト作りを徹底している。「水をたくさんやっ

 

て、温度を上げれば水っぽい大きいトマトになります。収量は確実に増える。で

 

も、私の理想のトマトは違います。」中野氏のトマトは今、ほとんどが1㍑で数千

 

円という高級なトマトジュース用に取り引きされている。一本に糖度の高いトマト

 

を15個ほども使用するこのジュースは、トマトのそのものをかじっているような

 

美味しさで、一度飲むと忘れられないと大人気だ。

 

一般的なトマトは糖度5〜7ブリックス(ショ糖濃度を表す単位)程度あるが、中

 

野氏のトマトは9〜10ブリックスにもなる。

 

「私の理想的なトマト作りだと、なかなかきれいなきれいな形のものばかりとはい

 

かない。糖度を上げようとすると、尻ぐされになってしまうものがたくさん出る。

 

ジュースにはそういうのも利用できるからいいですね。私のトマトの良さを生かせ

 

ます。今は糖度11ブリックスのトマトを作るのが目標です。」

 

中野氏のトマトの美味しさを知ると、トマトという野菜の味の概念が変わってしま

 

う。

 

「毎年美味しいもの作るというのは大変。いつもチャレンジャーのようで不安で

 

す。でも、農業は自分の夢や理想を形に出来る仕事だし、人に美味しさで幸せを与

 

えることができる。また、作るほうも消費者も未知のおもしろい体験ができる仕事

 

です。これからも、トマトの厳しくしたり、優しくしたり、手間暇かけますよ。」

 

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